8月4日に注目していた遠藤製作所の2017年12月期1Q決算の発表がありました。
結論としては、投資を見送ることにしました。
一過性の兆しが見えた1Q決算
前年同期比からの落差が激しく売上高が-1.8%、営業利益が-55.9%となりました。
以前、遠藤製作所の分析をした際、キャッシュをたんまり抱えていることに加え、業績が回復している点について言及しました。
特に、足を引っ張っていたゴルフ事業の再建がV字回復を牽引してきました。
ちょうどこの時期に火を噴いた”黒田バズーカ”による「円安」の悪影響をもろに受けてしまったわけです。
直近は黒田バズーカも虚しく、FY13-14水準に比べて円高に動いており、且つ当期間に一定の合理化を進めたことから収益性が向上しています。(中略)
コスト低減という目線で見た時に、ゴルフ事業の合理化・膿出しにより企業としてより筋肉質化していると想定されます。
ところが、セグメント別で1Qの業績を見ると再び下降を辿ろうとしていることが分かります。
加えて、営業利益ベースで-64.7%となったゴルフ事業を筆頭に、鋳造事業は-8.2%、ステンレス事業は-49.6%となっています。
つまり、「キャッシュリッチ+筋肉質化による業績回復・安定」⇒「見直し買いによる株価上昇」という初回分析時点の仮説が崩れる可能性が高くなってきました。
飽く迄も1Qの結果ですので、今後もウォッチしていく予定ですが、現状は投資を見送ろうという結論に至りました。