7月27日にポートフォリオに組み入れている澤田HDの2018年3月期1Q決算がありました。
全社業績はひとまず下げ止まり
結果としては、ひとまず下げ止まった状態です。
以前分析した際にも書きましたが、澤田HDは金融コングロマリットとは言え、売上・営業利益共に8割が銀行業で稼いでいます。
従って銀行業の業績が全社の業績を左右する状況です。
今回の1Qについても、為替ヘッジを目的とするスワップ取引による評価損益が大幅に改善(営業利益 +9.89億円)したことで、全社の業績が引っ張り上げられました。
銀行・証券・IT事業は伸びるも債権回収は厳しい状況
次にセグメント別の業績です。
下記はセグメント別営業利益を前年同期と比較したものになります。
銀行業は前述の通りですが、証券業も外貨建ての債券や米国株の販売が伸びたことにより上昇しています。
また、IT関連事業については、新規受託案件が伸びたことで赤字幅が縮小しています。
(ただ、IT関連事業を傘下にぶら下げる意味を理解できていません)
一方、債券管理回収事業は大きく減少しています。
ただこれは前年同期の大型案件の反動によるものとしているため、2Q以降の業績をしっかりとモニタリングしておく必要がありそうです。
これまでも再三述べてきていますが、澤田HDの銀行業はモンゴル最大のリテール銀行であるハーン銀行であり、澤田HDの業績とモンゴル経済は切っても切り離せない関係です。
最近の経済・政治動向は決してポジティブな状態ではなく、米国や北朝鮮など、至るところに地雷が埋まっています。
ですが、モンゴル経済は長期的に成長していく可能性が高い国ですので、投資する場合は数年スパンという目線を持っておく必要があるかと思います。
(モンゴルの実質GDP(1-3月)は前年同月比+4.2%、インフレ率は前年同月比で+2.5%)