経営コンサルの割安株分析

現役経営コンサルタントが中長期保有を前提に中小型株を中心に分析。自身の専門性や調査・分析範囲(能力)に限界がある中で、様々なバックグラウンドを持つ方々との意見交換を行うことで、割安株への投資を実現することが目的です。

ユニゾホールディングス(3258)の持分を全て売却しました

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さて、2017年4月4日から保有していたユニゾホールディングス(3258)の株式を全て売却しました。
売却を決めたのと同タイミングで、たまたまユニゾHDが増資を発表しましたが、僕自身の売却理由とは一切関係ありません。

www.nikkei.com

売却理由は「稼ぐ力」が競合と比較して低かったこと

ユニゾHDの投資判断を行った4月時点では、投資の指標としてPERを活用しており、PERで見ると競合と比較して低水準(割安)であると言えると考えていました。

www.con-invester.com

一方で、6月から活用しているEBITDA倍率で見ると、むしろユニゾHDが圧倒的に高い(割高)という結果になります。

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PERが低い一方でEBITDA倍率が高くなる理由としては、競合と比較して「本業で儲けられていない一方、営業外で何等かの儲けがある」ということを意味しています。

ユニゾHDの場合は「営業外での何等かの儲け」とは少し違いますが、他社よりも借入金利が低いことが挙げられます。
(こちらも以前のブログに記載しています。投資額が莫大になる不動産業では金利が0.1%違うだけでもかなりのインパクトですからね)

www.con-invester.com

纏めると、低金利での「資金調達力」によりPERが低く抑えられており、僕自身が重視する「稼ぐ力」が競合と比較すると低いため、売却することにしました。

 ユニゾHDの今後

週末に増資を発表したため、週明けのユニゾHD株価は大きく下げました。
まぁ増資を発表すると下げるという初期反応は共通反応なので、そこまで気にする必要はないかと思います。

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増資を実施した場合、増資の有効性をマーケットが評価すればその後すぐに株価は戻ります。(理論的には下げたままのはずですが)
今回のユニゾHDのケースではNet D/Eが強烈に高く財務的な不安があったため、財務強化に繋がる増資は評価される方に傾くんじゃないかなぁというのが個人的な考えです。