今回はロックペイント(4621)について分析を行いたいと思います。
ロックペイントは東証2部上場で、時価総額は157億円(2017/3/20時点)
企業概要
ロックペイントは塗料メーカーであり、現在も創業家が約6割の株式を保有しています。
塗料メーカーは通常、樹脂、顔料、溶剤等の原料を調達し、それらを混合して塗料を精製します。
精製した塗料は、建築から自動車、電化製品等、幅広い用途に使われます。
ロックペイントは自動車補修用、建築物用、DIY用、工業用を手掛けていますが、各種情報から自動車補修用が主であると推測されます。
市場全体像とロックペイントの立ち位置
日本の塗料市場では、日本ペイントと関西ペイントが2大塗料メーカーとして君臨しています。
2大メーカーは複数の企業がシェアを分け合っている状況になります。
日本ペイントと関西ペイントは、幅広い用途を展開していますが、2社以外は各社得意分野に軸足を置く形で事業を展開しています。
(エスケー化研は建築用、大日本塗料は構造物用、中国塗料は船舶用等)
ロックペイントが主戦場とする自動車補修用市場は塗料市場全体の3%を占め、ロックペイントは国内第2位のシェアを獲得しています。
業績
業績は右肩上がりで推移しており、特にROSが著しく上昇しています。
これは、原油価格下落に伴い、原料価格が下落(主原料である樹脂)したためと考えられます。
そのため、各社ともROSが上昇しています。
エスケー化研は自社の塗料を施した建築資材まで手掛けており、その分ROSが各社よりも高くなっています。
株価
業績の拡大に合わせ、株価も緩やかではありますが、右肩上がりで上昇しています。
但し、PERを見ると競合よりも低い水準にあり、割高感という印象は受けません。
現状だけ見ると、対象市場で国内第2位のシェア、業績は拡大傾向、競合と比較してPERが低い、と投資対象として一定の魅力がありそうです。
次回は自動車補修用塗料の詳細や今後の見通し、及びロックペイントの戦略志向を踏まえ、目標株価について分析したいと思います。