経営コンサルの割安株分析

現役経営コンサルタントが中長期保有を前提に中小型株を中心に分析。自身の専門性や調査・分析範囲(能力)に限界がある中で、様々なバックグラウンドを持つ方々との意見交換を行うことで、割安株への投資を実現することが目的です。

澤田ホールディングス(8699)企業分析①

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今回は澤田HD(8699)について分析を行いたいと思います。

澤田HDは東証JQS上場で、時価総額は420億円(2017/3/14時点)

 

企業概要

澤田HDは旅行代理店HISの澤田秀雄CEOが率いる金融コングロマリットです。

(銀行業や証券業、債権回収、FX、保険を手掛ける)

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証券業として設立後、モンゴル最大手リテール銀行であるハーン銀行の連結子会社化を皮切りに、FX、保険、債券回収、VC等を次々に傘下に収めています。

 

さすが、ハウステンボスでロボットが接客する「変なホテル」等を生み出した澤田氏。モンゴルやロシア等、東南アジアの銀行を買収(又は出資)するメガバンクとは一線を画しています。

 

事業構成

事業構成(FY16)は、銀行業(76.3%)、不動産(12.4%)、証券業(7.2%)、債権回収(3.2%)、その他(0.9%)

最大の構成比である銀行業=ハーン銀行になります。
(2012年に出資したソリッド銀行は持分法適用子会社のため)

 

業績・株価

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収益の柱であるハーン銀行の業績は、モンゴルの経済成長に伴い、好調を維持しています。

ROSが減少傾向に見えますが、FY12,13の値が異常値(良過ぎた)であったと想定されます。

直近はモンゴル経済が減速しているものの、FY17も堅調な業績が予測されています。

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株価は、2012年9月に307円を付けた後、2013年12月に1,395円と高値を付けます。
(約1年で株価が5倍!!!)

現在は900円~1,100円のレンジで上下動を繰り返しており、業績を反映した株価の動きは見られません。

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また、EPSも凄まじい勢いで拡大しているので、割安で放置されている可能性が高いと言えます。

 

ここまで現状分析を行いましたが、明日は収益の柱であるハーン銀行の事業環境として、モンゴルの経済動向や金融業界の動向を踏まえ、目標株価について分析を行いたいと思います。